自然電力のでんきの口コミ評判から分かる本当のメリット&デメリット

自然電力のでんき

『自然電力のでんき』は電気市場の価格によって電気代が変わる、市場連動価格を採用した非常に珍しい新電力ですね。

一般的な新電力会社とは料金プランの形態などが大きく異なるため、「公式サイトを見たけどよく分からない…」といった方も少なくないでしょう。

本ページでは自然電力のでんきの料金プランやメリット・デメリットをなるべく優しく、分かりやすく解説していきます。

自然電力のでんきとは?

自然電力のでんきとは、自然電力株式会社が提供する新電力のことです。自然電力株式会社は2011年に設立された会社で、再生可能エネルギー発電所の運営なども行っています。

もともとは3人から始まった会社でしたが、年々、従業員の数を増やし現在では200名を突破。従業員の国籍は累計28ヵ国にものぼり、全5か国で事業展開しているようです。

そんな自然電力のでんきは、自然エネルギー100%を実現したプランを用意しています。プラン内容については次の項目で詳しく紹介していきましょう。

自然電力のでんき!2つのプラン

自然電力のでんきでは「SE100」と「SE30」の2種類のプランを用意しています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

SE100(Shizen Energy 100%)

現在、約8割の電気に石炭や石油など化石燃料が使用されていると言われています。そんな化石燃料を使用する際に排出されるCO2は、地球温暖化の原因になるとされることから、再生可能エネルギーなどCO2排出の少ない非化石エネルギーの使用が求められています。

SE100は、非化石証書(再エネ指定)の購入によって、実質的に自然エネルギー100%の電気供給を実現したプランです。

【非化石証書とは?】

    非化石発電によって発電された電気の、非化石価値を分離して証書にしたもの。「再エネ指定」と、原子力を含む「指定無し」の2種類があります。

2017年度・2018年度においては、SE100プランはCO2排出係数ゼロを達成しており、非常に自然へと配慮したプランと言えそうです。

料金形態については、「基本料金固定+従量料金は市場価格連動型」という珍しい形になっており、電気使用量は電気市場の価格に連動して変動していきます。

つまり、他社のように「1kWhあたり〇円」と明確な数字を出すことができず、「電気使用量が〇kWh以上なら切り替えでお得になる!」といった具体的なことが言えません。

一応は2019年1月の実績として、東京電力の従量電灯Bを使用している時と比較して約45.3%の人が電気代を節約できたようですが、電気の市場価格次第で電気代が大きく変動する恐れもありますので、あくまでも参考程度に考えておいた方がいいでしょう。

なお、公式サイトに料金シミュレーションが用意されているものの、過去の市場価格の平均値を適用したものですから、シミュレーション結果が良かったから必ず電気代が安くなるわけでもありません。

SE30(Shizen Energy 30%)

SE30は電気使用量に対し、30%分の非化石証書(再エネ指定)を購入し、実質的に自然エネルギー30%の電気供給を実現したプランです。

SE100に比べて自然エネルギーの割合は下がりますが、従量料金が1円/kWhほど安くなっています。つまり、SE100に比べてお得になる可能性が高く、実際に2019年1月の実績では、東京電力の従量電灯Bと比較して約85.7%の人が節約に成功しています。

ただ、こちらも市場価格連動型のプランですから、いくら料金シミュレーションの結果が良かったとしても、確実に安くなるとは限りません。

確実に電気代を安くしたいという人は、一般的な料金体制を取っている新電力会社を選んだ方がいいでしょう。

自然電力のでんきで電気代は安くなる?高くなる?

自然電力のでんきは電気の市場価格に連動して料金が安くなることも、高くなることもあるため、一概に切り替えで料金がどうなるとは言えません。

ただ、一応は電気の市場価格の傾向があり、一般的には夕方から夜にかけて高くなります。また、年間を通じてみてみると、やはり夏・冬は高くなる傾向にあります。実際、2018年7月25日の17:00~17:30には市場価格が100.02円まで上がったそうです(平均は8~10円と言われています)。

逆に深夜や晴れた日の日中、春・秋あたりは電気の市場価格が低くなる傾向にありますから、家事はなるべく深夜に行うなど、電気の市場価格が低くなりやすいタイミングを見極めて電気を使っていけば、電気代を大きく節約できる可能性もあるでしょう。

自然電力のでんきなど、市場価格連動型の電力会社で節約したい場合は、電気市場価格の傾向を見極める必要があるかもしれません。

自然電力のでんきのメリット

自然電力のでんきの、料金プラン以外のメリットを見ていきましょう。

沖縄以外のエリアで利用可能!

自然電力のでんきの提供エリアは幅広く、沖縄エリア以外であれば利用できます。地域が限定された新電力会社も多い中、これは大きなメリットと言えるでしょう。

なお、残念ながら現在のところ沖縄エリアに対応する予定はないようです。

違約金・解約金なし!

自然電力のでんきでは1年の契約期間を設けているものの、契約期間内に解約しても解約金は発生しません。つまり、自然電力のでんきに切り替えてみて電気料金が高くなるようなら解約、といったことも可能です。

自然電力のでんきは特に電気料金がどうなるか分からない新電力ですので、気軽に解約できるのは嬉しいところですね。

マイページで時間別の電気使用量を確認!

自然電力のでんきのホームページには「マイページ」が用意されています。これは無料会員サービスのことで、電気使用量や料金明細を確認可能です。

30分毎の細かい電気使用量も確認できるため、節約やエアコン等を使った際の電力量変化のチェックにも利用できますよ。

旬の野菜セット買いキャンペーン実施中!

「自然電力のでんき(SE100またはSE30プラン)」と「坂ノ途中の『旬のお野菜セット[定期宅配]』(S/M/Lのいずれか)」を両方とも契約することで、6ヶ月後に「自然電力の電気代が5,000割引」「坂ノ途中から5,000円クーポンプレゼント」といった2つの特典が受けられるキャンペーンを実施しています。

合計で1万円分の特典と考えると、なかなか大きいですね。なお当たり前と言えばそうですが、6ヶ月経たずに各サービスを解約すると割引やクーポンのプレゼントは行われません。

自然電力のでんきのデメリット

自然電力のでんきのデメリットも確認しておきましょう。

支払いがクレジットカードのみ

自然電力のでんきの支払い方法はクレジットカードのみです。現在のところコンビニ払いや口座振替には対応していません。

実はクレジットカードしか対応していない新電力会社は意外と多いのですが、クレジットカードを持たない人にとってはネックですよね。

オール電化向けのプランが無い

自然電力のでんきにはオール電化向けのプランがありません。もちろん、オール電化住宅でも自然電力のでんきに切り替えること自体は可能ですが、電気代が大幅に上がってしまう恐れがあります。

オール電化住宅に住んでいて新電力会社への切り替えを検討している方は、他の会社を選択した方がいいでしょう。

セット割りやポイント制度が無い

一応は旬の野菜とセット購入で6ヶ月後に割引・クーポンプレゼントが受けられるキャンペーンは実施していますが、キャンペーンはいつ終わるか分かりませんので、実質的にはセット割りが存在しないと言っていいでしょう。

いわゆる「ガスとセットで割引!」「インターネットとセットでお得!」みたいのは期待しない方がいいです。また、電気代に応じてポイントが貯まるような仕組みもありません。

検針票や領収書が発行されない

自然電力のでんきでは、従来の地域電力が発行していた検針票を発行していません。また、領収書の発行もありません。

代わりにマイページから電気使用量や請求明細の確認ができますので、特に問題ないとは思うのですが、どうしても紙の検針票や領収書が欲しい方は気を付けてください。

まとめ

自然電力のでんきの料金プランやメリット・デメリットはいかがでしたか?

自然電力のでんきは市場価格連動型の料金を採用した非常に珍しい新電力会社です。切り替えによって大幅に電気代を節約できる可能性がある一方で、電気代が高くなってしまう恐れもあることを理解しておきましょう。

料金を少しでも安くしたいという方よりも、自然エネルギーへの関心が強い方向けの新電力会社と言えるかもしれません。